2025年12月05日
目次
- バリウム検査とは? – 検査の目的としくみ
- 「異常あり」と診断されるってどういうこと?
- 代表的な異常所見とその意味
- 軽度異常と要精密検査の違い
- 異常指摘後の一般的な流れ
- 検査でわかる可能性のある病気
- 異常所見が「大丈夫」である場合もある?
- リスク要因・予防のポイント
- よくある質問(Q&A)
- バリウム検査で異常を指摘された方へ
バリウム検査とは? – 検査の目的としくみ
バリウム検査は、白い液体のバリウムを飲んで胃や食道、十二指腸をX線で映し出し、粘膜の形や動きを確認します。健診や人間ドックで広く行われ、胃がんや胃潰瘍、ポリープなどの早期発見を目的としています。精密さには限界があり、異常が疑われた場合は胃カメラ(内視鏡検査)での詳しい観察が推奨されます。
「異常あり」と診断されるってどういうこと?
健診のバリウム検査で「異常あり」と結果が返ってくると、多くの方が「がんでは?」と不安に感じます。しかし、異常=必ず重い病気というわけではありません。異常所見とは、バリウムで映し出された胃や腸の粘膜に「通常と違う形」が見られた状態を指します。具体的には、胃壁に凹凸がある、粘膜に陥凹や隆起がある、バリウムの流れ方が不自然などです。
代表的な異常所見とその意味
隆起性病変(ポリープなど):多くは良性ですが、大きさや形によっては悪性腫瘍(がん)の可能性もあります。
陥凹性病変(潰瘍など):粘膜にくぼみが見える所見で、潰瘍の跡や早期がんを疑うことがあります。
粘膜不整・ひだの乱れ:胃炎や慢性炎症で見られ、背景にピロリ菌感染があることも少なくありません。
バリウムの流れの異常:腫瘍や強い炎症によって狭窄があるときに認められます。
軽度異常と要精密検査の違い
軽度異常(B判定など)は経過観察で済むことが多い一方、要精密検査(C判定・D判定など)は胃カメラによる確認が必要です。「軽度だから大丈夫」と安心しきるのではなく、症状や医師の判断をもとに追加検査を受けることが重要です。
異常指摘後の一般的な流れ
異常を指摘された場合、まずは医療機関を受診し、必要に応じて胃カメラを行います。バリウムは「疑いを見つける」検査であり、最終的な診断は胃カメラで確定します。
検査でわかる可能性のある病気
- 胃炎
- 胃潰瘍
- 十二指腸潰瘍
- 胃ポリープ
- 胃がん
- 食道がん など
特に胃がんは早期発見が重要で、精密検査を受けることで早期治療につながります。
異常所見が「大丈夫」である場合もある?
バリウムの映り方による誤判定(偽陽性)や一時的な炎症が原因の場合もあります。ただし逆に「異常なし」と出ても見逃しの可能性があるため、不安があれば相談が望ましいです。
リスク要因・予防のポイント
ピロリ菌感染、喫煙、飲酒、塩分過多、家族歴などがリスク要因です。こうした場合は特に定期的な胃カメラをおすすめします。
よくある質問(Q&A)
Q. バリウム検査の異常=がんですか?
A. 多くは良性ですが、がんの可能性を否定できないため精密検査が必要です。
Q. 胃カメラは痛くないですか?
A. 鎮静剤を使えば眠っている間に検査を終えられます。
Q. 異常なしでも胃カメラを受けた方がいいですか?
A. 症状やリスク要因がある方は受けておくと安心です。
バリウム検査で異常を指摘された方へ
「異常あり」と言われると不安は大きいですが、多くの場合は良性の変化です。大切なのは放置せず、専門医のもとで精密検査を受けて安心を得ることです。当院では消化器内科専門医が胃カメラを行い、必要に応じて治療まで一貫対応いたします。
精密検査をご希望の方は、WEB予約またはお電話でお気軽にご相談ください。
