
機能性ディスペプシア
機能性ディスペプシア
機能性ディスペプシア(Functional Dyspepsia:FD)は、内視鏡検査などで胃や腸に明らかな異常が見つからないにもかかわらず、「胃もたれ」「早い段階で満腹になる」「みぞおちの痛みや灼熱感」などの症状が続く状態を指します。
近年では、ストレス社会の影響もあり、働き盛りの世代を中心に増加しており、日常生活の質(QOL)に大きな影響を及ぼすこともあります。
機能性ディスペプシアの原因はひとつではなく、複数の要因が関与していると考えられています。
食べ物をスムーズに胃から腸へ送る力が低下し、食後の不快感や膨満感が生じます。
わずかな胃の膨らみにも敏感に反応し、不快感を強く感じる状態です。
心身のストレスや睡眠不足などが、症状のきっかけや悪化因子となることがあります。
以下のような症状が見られます。症状は「食後愁訴症候群(PDS)」と「心窩部痛症候群(EPS)」の2つに分類されます。
診断には、RomeⅢ基準に基づいた評価を行います。
当院では、内視鏡専門医による胃カメラ検査を行い、他の疾患を除外したうえで診断を行います。
機能性ディスペプシア自体は命に関わる病気ではありませんが、慢性的な不快症状によって以下のような影響を及ぼすことがあります。
症状が長引く場合は、早めの受診をおすすめいたします。
症状のタイプや原因に応じて、以下のような治療を組み合わせて行います。
胃内のピロリ菌が関与している可能性がある場合は、除菌治療を優先します。
胃の動きを整える薬(消化管運動賦活薬)を使用します。
胃酸の分泌を抑える薬を使用します。
必要に応じて、三環系抗うつ薬などを併用し、痛みに対する感受性の改善を図ります。
よしはら内科・内視鏡クリニックでは、機能性ディスペプシアに対して以下のような診療体制を整えております。
鎮静下での苦痛の少ない胃カメラ検査にも対応しております。
除菌後の経過観察や再感染予防のアドバイスも行っております。
お薬だけでなく、食事や睡眠、ストレスケアなどの生活習慣改善もサポートいたします。
症状に不安を抱える方への丁寧な説明と対応を心がけております。
「検査では異常がないと言われたのに、胃のつらさが続く…」
そのような場合は、機能性ディスペプシアの可能性があります。
当院では、症状の背景にある原因を一緒に探り、患者さま一人ひとりに合わせた治療をご提案いたします。
どんな些細なお悩みでも、どうぞお気軽にご相談ください。
TOP