虚血性大腸炎
虚血性大腸炎

最近、突然の強い腹痛と血の混じった便が出て驚いた…という方は少なくありません。特に左下腹部の痛みから始まり、その後すぐに血便が出るケースは、虚血性大腸炎でよくみられるパターンです。大腸の血流が一時的に低下し、粘膜が炎症を起こすことで症状が現れます。
便秘やストレス、生活習慣病を抱えている方は発症しやすく、40〜70代の女性に特に多い傾向があります。「今回はたまたまかな…」と思う方もいますが、血便が出る病気にはさまざまなものがあり、早めの判断が大切です。
不安な症状が続いている場合は、放置せず一度ご相談ください。当院では、必要に応じて検査を行い、原因をしっかり確認します。
虚血性大腸炎は、「大腸に一時的に血液が届きにくくなることで起こる炎症」です。原因はひとつではなく、いくつかの要素が重なることで発症しやすくなります。
まず多いのが便秘です。硬い便が腸を圧迫したり、腹圧が強くかかると、大腸を流れる血液が一時的に減ってしまいます。また、高血圧・糖尿病・動脈硬化などの生活習慣病があると、血管の柔軟性が低下し血流が悪くなりやすいといわれています。
さらに、脱水・過度なストレス・急激な運動・食生活の乱れなども引き金になります。「突然の腹痛と血便」が出るのは、この血流低下が急に起こるためです。
一度発症すると、数日で軽快する方が多いものの、血流の弱い部分は再発しやすい傾向があります。背景に心配な病気が隠れていないか確認する意味でも、早めの診察が安心です。

虚血性大腸炎が疑われるときは、症状だけで判断せず検査でしっかり原因を確認することが大切です。血便を起こす病気には、大腸がん・潰瘍性大腸炎・感染性腸炎など、ほかにも多くの病気があるためです。
当院では、必要に応じて以下の検査を行います。
大腸の壁の炎症や腸の状態を広い範囲で確認できます。特にCTは、虚血性大腸炎に特徴的な「腸管のむくみ」を見つけるのに役立ちます。
炎症の程度や貧血の有無、脱水の状態などをチェックします。
もっとも確実に診断できる検査で、大腸の粘膜を直接観察できます。当院では、大腸内視鏡を専門とする医師が担当しており、鎮静剤を使用した苦痛の少ない検査に対応しています。
「虚血性大腸炎の可能性はあるが、ほかの病気との区別が必要」というケースでは、内視鏡が安心につながります。
虚血性大腸炎は、多くの方が数日〜1週間ほどで自然と軽快する“一過性型”です。治療の基本は以下の通りです。
炎症が強い場合は、まれに「狭窄(腸が狭くなる状態)」を起こすことがあります。その際は、経過を見ながら適切な治療を行い、内視鏡で状態を確認することがあります。
再発を防ぐには、便秘対策と生活習慣の見直しがポイントです。当院では必要に応じて、便秘改善のアドバイスや生活習慣のサポート、再発防止のための定期フォローを行っています。
突然の腹痛や血便は、不安を強く感じる症状です。当院では、こうした症状に迅速に対応し、必要に応じて内視鏡検査まで一貫して行える体制を整えています。
まずは症状のご相談だけでも構いません。お気軽にお問い合わせください。
虚血性大腸炎が心配な方は、WEB予約またはお電話でご相談ください
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