逆流性食道炎とは

逆流性食道炎とは、胃の内容物が食道へ逆流し、食道粘膜が胃酸や胆汁によって炎症を起こす病気です。主な症状として「胸やけ」や「のどの痛み」「酸っぱいものが込み上げる感じ（呑酸）」などが挙げられます。
かつては日本人には少ない病気とされていましたが、食生活の欧米化や生活習慣の変化により、患者数が増加しています。
当クリニックでは、充実した医療機器（内視鏡やエコー、CT、血液検査）を活用し、迅速で正確な診断を行っています。気になる症状がある方は、お気軽にご相談ください。

原因

逆流性食道炎の主な原因は、胃酸の分泌が過剰になることや、胃酸の逆流を防ぐ機能が低下することです。特に、以下の要因が影響するとされています。

胃酸分泌の増加を引き起こす要因

• 食生活の変化：肉類の摂取増加により、胃酸の分泌が増えやすくなります。
• 塩分摂取量の減少：塩分が少ないと胃酸の分泌が増える傾向があります。
• ピロリ菌感染率の低下：ピロリ菌が減少すると胃酸の分泌が活発になることが知られています。

胃酸の逆流が起こりやすくなる要因

• 加齢による姿勢の変化（前かがみになり腹圧が上昇）
• 高脂肪食による食道下部の括約筋のゆるみ
• 食道裂孔ヘルニア
• 知覚過敏による食道の過敏性亢進

これらの要因が重なることで、逆流性食道炎の発症リスクが高まります。

症状

逆流性食道炎の症状は多岐にわたります。

「何となく胸がモヤモヤする」「のどがイガイガする」という軽い症状でも、逆流性食道炎の可能性があります。

検査・診断

当クリニックでは、患者さんの症状を詳細に把握し、適切な検査を行うことで、早期診断・治療を目指しています。

合併症

適切な治療を行わないと、以下のような合併症を引き起こす可能性があります。

• 食道潰瘍・出血
• 食道の狭窄（せばまり）
• バレット食道（食道がんの前段階とされる病変）
• 食道腺がん

治療方法

当クリニックでは、患者さんの状態に応じた最適な治療を提供しています。

生活指導

日常生活の工夫で症状を軽減できます。

• 食後すぐに横にならない
• 前かがみの姿勢を避ける
• 胃酸の逆流を防ぐ食生活にする

特に、逆流を引き起こしやすい食品（アルコール、ブラックコーヒー、炭酸飲料、揚げ物、甘いもの、酸味の強い食品、パン類）を避けることが推奨されます。

薬物療法

逆流性食道炎の治療の中心は薬物療法です。

• 胃酸分泌抑制薬（PPIやH2ブロッカー）：胃酸の分泌を抑え、食道の炎症を改善します。
• 消化管運動促進薬：胃の内容物の排出を助け、逆流を防ぎます。
• 粘膜保護薬：食道の粘膜を保護し、炎症を抑えます。

薬の選択は、症状の重症度や患者さんのライフスタイルに合わせて決定します。

外科的治療

薬物療法で改善しない重症例では、手術による治療を検討することもあります。ただし、手術は体への負担が大きいため、十分な内科的治療を行った上で慎重に判断します。

当クリニックの特徴

• 最新の内視鏡設備を完備し、正確な診断を提供
• エコーやCT検査により、他の疾患との鑑別も可能
• 迅速な血液検査で、炎症の有無を確認
• 個々の患者さんに合わせたオーダーメイド治療を実施

「もしかして逆流性食道炎かも？」と感じたら、早めの受診が大切です。気になる症状がある方は、お気軽にご相談ください。