2026年9月29日

血便に気づいたとき、「まずは市販の痔の薬を試してみよう」と考える方は少なくありません。しかし、血便の原因が痔とは限らず、市販薬で一時的に症状が和らいだとしても、根本的な原因が解決したとは限りません。この記事では、市販薬で対処することのリスクについて解説します。
市販の痔の薬でできること・できないこと
市販の痔疾患用薬の多くは、炎症を抑える成分や止血成分を含んでおり、痔核や裂肛による症状を一時的に緩和する効果が期待できます。しかし、これらの薬はあくまで痔に対する対症療法であり、大腸ポリープや大腸がん、炎症性腸疾患など、痔以外の原因による血便には効果がありません。
市販薬で「症状が軽くなった」ことの落とし穴
市販薬を使って出血や違和感が一時的に軽減すると、「治った」と安心してしまいがちです。しかし、痔以外の原因があった場合、症状が一時的に隠れているだけで、病気そのものは進行している可能性があります。市販薬の使用によって受診のタイミングが遅れることは、大きなリスクとなり得ます。
こんな場合は市販薬だけに頼らず受診を
- 市販薬を使っても血便が改善しない、または繰り返す
- 血便の量が多い、便に血が混ざり込んでいる
- 体重減少や強い腹痛、便通の変化を伴う
- 40歳以上で、これまで大腸の検査を受けたことがない
これらに当てはまる場合は、市販薬での対処を続けるのではなく、消化器内科を受診して原因を確認することが大切です。
正しい対処のステップ
血便に気づいたら、まずは自己判断で市販薬を使い続けるのではなく、一度消化器内科を受診し、原因を確認することをおすすめします。診察の結果、痔が原因と判断されれば、市販薬や処方薬で対応できることもあります。一方で、大腸カメラなどの検査が必要と判断される場合もあり、原因に応じた正しい対処につながります。
よしはら内科・内視鏡クリニックでのご相談
「市販薬で症状が和らいでも、それが痔によるものだと確認できているわけではありません。血便が続く場合は、一度きちんと原因を調べてから対処法を選ぶことをおすすめします」(吉原友篤院長)
まとめ
市販薬は痔による症状を一時的に和らげることはできますが、血便の根本原因を解決するものではありません。市販薬に頼り続けて受診が遅れることのないよう、血便が気になる場合は早めに消化器内科で原因を確認しましょう。
監修者プロフィール
吉原友篤(よしはら・ともあつ)
よしはら内科・内視鏡クリニック 院長
内視鏡専門医/消化器内科専門医/麻酔科標榜医

